ウッズ暴行を解説 | 元プロ野球選手がニュースから考えてみる

ウッズ暴行を解説

中日の外国人、ウッズがやっちゃいました。


ヤクルト藤井投手への顔面パンチだったけど、ほんと見事。さしずめ、K-1ならKO勝利と

いったところですか。


なにやら藤井君は、むち打ちで全治10日間ということ。当然ヤクルト陣営はカンカン!

連盟裁定である「出場試合10試合停止と罰金50万円」にも全然納得いっていない様子だ。


監督の若松さんにいたっては、「ウッズは日本で野球をやる資格がない」とまで言及。

当日が5月5日の子供の日であったこともあり、マスコミはウッズを大きく批判してました。


さて、この問題、確かに暴力を振るったウッズは悪い。

でも、藤井が投げたウッズへの投球もどうかなと思う。

胸元への起こしたボールだったが、テレビで見る限り、かなり顔に近いボールだった。

しかも、腰から上で、危険なボールだ。


伏線もあった。

4月には同じヤクルトの五十嵐から死球を小指に受けて骨折している。いまだ完治はしていないし。

ウッズは、これまで相当、ヤクルト投手陣から厳しい配球を受けていたようだ。


強打者である以上、厳しい攻めは仕方ない。宿命だろう。でも腰から上のボールは危険であり

命に関わる問題だ。


一応僕らの時には、内角を攻める時には、腰から下という暗黙のおきてがあった。


特に日本と野球感が違う、外国人のウッズにしてみたら、このまま容認していたら、毎回危険な目にあうことも考えられるワケ。メジャーでは、あそこに頻繁に攻められたら、黙っちゃいない。


そしてマウンドの藤井の態度にも問題あり。

ニヤニヤしていたように見えるし、ウッズが手を出すならば逃げるか、やり返す防御を

とればいいのにと思ってしまった。


実はこのヤクルト。野村監督の時代から、投手陣は厳しい攻めをしていた。

当時、僕は広島にいたんだが、左の強打者である金本や野村さん、前田にはどんどん胸元に投げていた。

そして打者がひっくりかえると、捕手の古田さんが

「そんな大げさなボールではないよ」と言っていた。


いまじゃ、正義のイメージあるけど、やることはえげつない。


どうもヤクルトは、打者がよけなければ当たるところに投げて、当たったら仕方ないという割り切りが

あったよう・・・・・・。

これじゃ、打者はたまらない。

これ聞いて、広島の三村監督は怒っていたね。

「古田を潰せ」と言ってたもん。 それでもヤクルト投手陣は内ばかり攻めていたね。


それで、とうとう野手陣から

「うちの投手も、ヤクルトには厳しい攻めをしてくれ」という声があがった。

だから、古田に対しては、何回か故意に当てたもん。


今回のウッズ暴行事件。

ウッズだけ悪いのではない。このような伏線とヤクルト投手陣の配球もあるということ。